診療のご案内

膝痛・股関節痛

Knee pain / Hip pain

contents

膝痛

膝痛の原因の分類

スポーツ、怪我などによる膝痛

「オスグッド」「ジャンパー膝」「靭帯損傷」「半月板損傷」など

日常的な膝の酷使や加齢が原因の膝痛

「変形性膝関節症」「膝蓋骨不安定症」「膝蓋大腿関節症」「膝に水がたまる状態」など

病気やカラダの異常が原因の膝痛

「発熱・代謝の異常による関節の痛み」「骨腫瘍」など

オスグッドシュラッタ-病

オスグッド病は、身長の伸びが著しい10~15才頃に発症します。骨の成長に筋・腱の成長の早さが追い付かないことから、付着部は緊張状態にあり、スポ-ツでさらに強い牽引力が付着部に加わって障害が起きます。股関節や足首のかたいお子さんは、膝周囲にも負担がかかりやすく、発症しやすいです。膝蓋腱が付着している脛骨粗面(膝を曲げたときに膝のお皿の下を触っていくと盛り上がっている部分)と呼ばれる脛の隆起部が、さらに膨れ上がり、痛みが強くなります。治療の中心は、運動量の調整と下半身群のストレッチです。痛みが軽くなったら、数日から数週間にかけて、段階的にスポ-ツ活動に復帰します。痛みが和らいだからと言って、元のレベルのスポーツ活動に戻ると再発するので注意してください。骨端の障害が軽い時は数か月で治まることもありますが、すでに障害が進行している場合は、長期化します。1~3年間にわたって症状が出たり、おさまったりを繰り返しますが、競技を休止したり運動量や内容を調整するうちに癒合してきます。運動制限と患部への負担を軽減することから、装具やテ-ピングが有効なことがありますが、それ自体が障害を治すものではないので、ストレッチは症状がない時でも再発予防のために続けましょう。

靭帯損傷

前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷がありますが、主に15才以降の受傷が多いようです。小学生から中学生前半までは、靭帯などの軟部組織よりも、骨や軟骨が先に損傷されるためです。この年代で前十字靭帯を損傷する場合は、脛骨の付着部の骨片を伴った裂離骨折となるので、ギプス固定や手術による内固定を選択します。整骨院では、主に復帰に向けてのリハビリを行っていきます。

半月板損傷

スポーツや日常生活で膝を伸ばしたり、ねじったりした時に、半月板が膝の大腿骨と脛骨の間に挟まって傷つくことがあります。ナイフで切ったような縦や横の断裂、雑巾が擦り切れるようにバサバサに避ける断裂など、様々な断裂があります。半月板が損傷されると、身体はそれを治そうとして、炎症が起こり、関節の袋が腫れ,中に水が溜まります。痛みを伴い、曲げ伸ばしが制限されます。痛みや可動域制限が続くときは、内視鏡下で部分切除や縫合の手術をします。10~20代では、膝の機能を保つために縫合して半月板を温存することを優先します。整骨院では競技復帰に向けて、運動療法を含むリハビリを行っていきます。

変形性膝関節症

「加齢性変化」「年のせい」といわれるもので、中高年に最も多くみられます。軟骨が年齢とともに徐々に摩耗され、半月板も損傷し、炎症を起こし水がたまり、だんだん関節の変形を来す人がいます。年齢を重ねても変形性膝関節症にならない人もおり、一概に膝の痛みは歳のせいとはいえません。肥満や膝の使い過ぎ、外傷など後天的要因に加え、もともとの軟骨の強さ、遺伝的な要因も絡んで起こっています。

特に女性はリスクが高く、当院に変形性膝関節症で来院される患者様のほとんどが女性です。女性は、男性に比べると膝関節を支える筋力が弱く、関節が小さいため、膝にかかる負担が大きくなります。患者数で比べると、女性は男性の2倍といわれます。O脚の人も要注意です。O脚は膝が外側に反った状態になっているため、関節の内側に偏って体重がかかり、その部分の軟骨がすり減りやすくなります。

股関節痛

変形性股関節症

股関節に痛みを持つ人は全国で400〜500万人いるといわれ、その大半が変形性股関節症と考えられています。
股関節は深い場所にあり、筋肉や靭帯に囲まれているため、症状を自覚しにくく、進行してから気づくことも少なくありません。

痛みの原因

股関節は、骨盤と大腿骨のつなぎ目の関節で、大腿骨の先端を臼蓋が包み込む構造をしています。変形性股関節症による痛みは、大腿骨と臼蓋の軟骨がすり減って、炎症を起こしたり、骨が変形したりすることで引き起こされます。
軟骨がすり減る原因として、最も多いのが、骨の形に異常がある場合です。
日本人に多い異常に「臼蓋形成不全」があり、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨を覆っている部分が小さいため、通常より少ない軟骨の範囲で体重を支えることになります。負荷が狭い範囲に集中し、すり減ってしまうことで痛みを生じます。

主な症状

  • 足の付け根の痛みや違和感
  • おしりや太もも、ひざの痛み
  • 歩行中、左右に揺れて歩く
  • あぐらをかきにくくなる、靴下の着脱や足の爪切りが困難になる

股関節の痛みの治療

姿勢バランスが崩れてくると、股関節は変位し、背中を丸めていると、身体の重心は後方に偏り、股関節は後方変位します。前後の靭帯が緩み、寛骨臼の前上方部が大腿骨頭を圧迫し痛みが出ます。
いったんすり減った軟骨は、元に戻りません。軟骨のすり減りが進行してしまう前に、早期に診断を受けて、早めに治療することが重要です。

股関節の筋肉といえば「腸腰筋」です。股関節の痛みを訴える患者さんの多くは、この腸腰筋が弱く、固まっている方が多くいらっしゃいます。また、高齢になると腸腰筋が弱くなり、軽い段差で転倒する場合があります。
筋肉の60%以上は下半身にあり、腸腰筋はその主軸となる筋肉です。腸腰筋を鍛える運動とストレッチが必要になってきます。
同時に、整骨院では、周りの硬くなった筋肉の緊張を、手技や超音波、ラジオ波、鍼灸などで和らげます。
筋肉の緊張を取り、運動療法と併用することで、痛みの少ない身体、歩ける身体を目指していきます。